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100歳を超えて その4

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80歳を過ぎて起業されたきっかけは?

安藤さんの話のその4です。

安藤さんが話されて印象に残っている話の中で、三番目にあげたいのが、コーヒー事業を80歳を過ぎて起業されたきっかけの話です。

50歳を過ぎて、安藤さんは、仕事を引退して趣味の山登りで世界の山々に登りました。
キリマンジャロへの登山にも行かれたそうですが、ある日ポーターの人から、コーヒー豆を買い取ってくれないか、と相談されたそうです。
ローカルのバイヤーは、ものすごく安い価格でしか現地で生産しているコーヒー豆を買い取ってくれないので、日本の安藤さんにもう少し高い値段で買ってもらえないか、といったお願いです。
安藤さんは、彼らの純真さ、誠実さ、正直さなどを非常に高く評価されていて、彼らのためにも一肌脱ごうとコーヒー事業を始められたそうです。

先日の電話でも、私がアフリカ関係の話をすると、安藤さんは、アフリカの人は日本人が忘れた温かい心を持っていていいでしょう、などとお話されました。
安藤さんのコーヒー事業は、20年ほど続いている訳ですが、起業の時、そしてその事業を継続されている時、安藤さんの心の中で、彼らの存在はきっと大きかったのだろうと思います。きっと80歳を過ぎても、100歳を過ぎても、安藤さんの行動の原動力のひとつになっていたのだと思います。

しかし、時代は変わってきました。確かに安藤さんがおっしゃるようなアフリカの人は今も存在します。が、さすがに資本主義経済が行き渡ってくると、まるっきりそうとばかりは言えなくなっています。残念ながら、時代のながれで仕方の無い面もあります。
また、安藤は、コーヒー豆の値段は、生産者の努力とはほとんど関係なく、先物価格によって決められる、という先物が悪だと思われておられますが、今は先物市場は生産者の敵、と断定するのは難しい気がします。むしろ問題は、生産者と消費者との距離が遠い、生産者はローカルのバイヤーにしか販売できない、というコーヒーに限らず、地方で交通の便の悪い所の農産物はすべからくこの販売先の選択肢が一つしか無くて安い価格でしか販売できないという問題をかかえています。
この問題に対して、フェアトレードという概念がまだ一般的になっていない中、安藤さんがひとつの解決方法を実際に行なってきたことに対して、あらためて敬意を表するとともに、お体の早期の回復を願っております。

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-アフリカ, コーヒー, 人生

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